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休職中 もしかして自律神経失調症かも?

もしかして自律神経失調症かも?

 「自律神経失調症」自律神経の乱れによって起こり、めまいや不眠、発汗などといった症状が現れます。医学上の正式な病名ではなく、明確な診断基準がないことから、周囲の人から理解してもらいにくいケースがあります。

 「病院に行ったど異常が見つからない」「いくつも検査をしたのに問題ないと診断された」

 そんな人は自立神経失調症の可能性があります。

 ここでは「自律神経失調症」の概要と治療法についてご紹介します。

 

①自立神経失調症とは?

 ストレスなどが原因で、自立神経である交感神経と副交感神経のバランスが崩れて出る症状です。

 各種検査を行い異常値が見られず、内科的な疾患を除外した後、症状の説明がつかない場合「自立神経失調症」と診断がつくことが多いです。

 病院で異常がないと診断されてしまった場合すぐに通院している病院を変えましょう。もしくは担当医を変えてもらいましょう。あまり多いケースではありませんが、医師によっては「異常なし」と判断し診断をそこで終えてしまう場合があります。

 

②自立神経とは?

 意思に関係なく刺激に反応して身体の機能を調整する神経です。自律神経は、交感神経と副交感神経という逆の働きをする2つに分かれています。

  • 交感神経:身体を活発に動かすときに働く神経
  • 副交感神経:身体を休めるときに働く神経

 上記二つの神経が互いにバランスを取りながら身体の状態を調節していますが、このバランスが崩れることがあります。

 

③自律神経のバランスが崩れる原因

 不規則な生活によって自律神経が興奮し続けたり、ストレスによる刺激、更年期におけるホルモンの乱れ(更年期障害)、先天的要因などが挙げられます。

  • 寝不足などの生活リズムの乱れ
  • 社会的ストレス
  • 職場などの環境の変化
  • 女性ホルモンの影響  など

 

④自立神経のバランスが崩れると出る症状

 全身的症状としてだるい、眠れない、疲れがとれないなど、器官的症状として頭痛、動悸や息切れ、めまい、のぼせ、立ちくらみ、下痢や便秘、冷えなど多岐にわたります。

 精神的症状として、情緒不安定、イライラや不安感、うつなどの症状が現れることもあります。

 

⑤自律神経のバランスを治療するには?

 治療法として、ホルモン剤などによる対症療法や睡眠の周期を整える行動療法などがありますが、ストレスのコントロールと生活習慣の改善(規則的な睡眠と食事)が最も大切です。

休息・生活リズムの改善

自律神経のバランスを整えるためには、しっかりと身体を休ませることが大切です。また、睡眠時間や食事の時間を決めたり、適度に運動をしたりなど、生活習慣を整えるように意識することで、症状が和らぐ可能性もあります。

さらに「体操をする」「ゆっくりと入浴する」など、自身がリラックスできる時間を作り、ストレスを解消するように心掛けましょう。

薬物療法

場合によっては、抗うつ薬や抗不安剤が処方されることもあります。また、睡眠障害があるときは睡眠薬、体に痛みがあるときは鎮痛剤などが使用されます。ただし、薬は医師が必要と判断したときに、本人と相談したうえで処方します。

 

心理療法

心理療法は症状に悩んでいる方の心理面に注目し、ストレスを和らげる療法です。例えば、何ごとも白黒はっきりさせたい、完璧を求めてしまう、自分を過小評価する、「~~すべき」という思考など、自分自身を苦しめてしまいかねない思考の癖を少しずつ変えていくことで心のバランスを整えます。

心理療法は複数の種類があるため、本人の性格や症状に合わせて対応します。

 

補足 神経の大まかな種類

 神経は「中枢神経」(脳と脊髄)と体中に張り巡らされている「末梢神経」に分けられます。末梢神経は意思によって身体の各部を動かす「体性神経」と意思に関係なく刺激に反応して身体の機能を調整する「自律神経」に分けられます。暑いときに手で仰ぐのは体性神経、汗が出るのは自律神経の働きです。

 

 

 自立神経失調症の治療法については厳密に決まっているわけではありません。

 心理療法、薬物療法などありますが、基本的な治療として生活習慣を見直したり、ストレスをコントロールするなど行動療法が一般的です。

 まず一番に無理をせず、そして今ある習慣をほんの少し変えてみる。それが治療の一歩となります。

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