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【休職→復職】までの流れと過ごし方について解説!

こんにちは!休職者向け心理カウンセラーのいとまです。

昨今、長時間労働やパワハラなど精神的疾患を理由に休職されている方が増えています。
休職の取得方法や過ごし方について以前紹介させていただいたのですが、本日は「休職→復職」までの流れと症状別による過ごし方について解説していきます。

休職開始→復職までの流れ

休職の取得後、症状に合わせた生活を送ることが必要です。休職開始から復職まで症状の状態により五つのステップに分けられます。

期間内容
STEP①【療養期間】自宅で安静、体調最優先
STEP②【回復期間】少し活動できる、体調優先
STEP③【準備期間】復職に向けて準備を始める
STEP④【手続き期間】復職の手続きを行う
STEP⑤【復職期間】復職する、働きだす

注意:休職の取得後から復職するまでの流れについて紹介しています。
休職の制度や休職を取得したい場合は下の記事で紹介させていただいています。
【↓参考までに】

STEP①【療養期間】自宅で安静

  • 期間:休職直後
  • 症状:心身がともに落ち込んでいる
  • 生活:休むことが最優先

休むことが最優先の期間です。
休職を始めたうちは、仕事や症状など気になってしまいます。また、時間を持て余して何かを始めてみようと考える人も少なくありません。しかし、ようやく休めるようになったのであれば、まず最初にやることは休むことです。
会社や今後について考えることはあるかもしれませんが、それはひとまず置いておいて。自分の心と体をまずは休ませましょう。

【体と心が休まるなら何でもいい】

  • 一日中ベッドにいてもいい
  • 一日中ゲームをしてもいい
  • 気が向いたら近所をふらついてみる
  • 体と心に無理をさせず、気の向くまま行動してみる

この期間は生活リズムを身体任せにしましょう。
多少生活リズムがくるっても症状が回復したら戻せますので、気にしなくて大丈夫です。

STEP②【回復期間】少し活動できる

  • 期間:休職1カ月~3カ月
  • 症状:回復の兆しを感じる
  • 生活:10分の散歩、30分読書などができる

徐々に症状が治っていく期間ですが、症状が安定しない期間とも言えます。
体調の波が激しい期間のため、できるだけ心身に負担がない生活を送りましょう。
会社から連絡が来るかもしれませんが、精神的に負担であればメールで済ませてしまいましょう。(電話やZoomなどの連絡手段は負担になる場合があります)

回復期間おすすめ過ごし方】

  • 日記をつける(生活記録表)
  • 生活リズムを少し意識してみる
  • 週に2,3回外出する(家の近く)
  • 本や漫画を読む
  • 図書館などに行く
  • 家族、主治医、友人と順にコミュニケーションをとる
  • 一番は身体が最優先

STEP③【準備期間】復職に向けて

  • 期間:休職2カ月~6カ月
  • 症状:症状がほとんど治っている
  • 生活:外出できる、生活リズムを整えられる

症状が回復してきたら、復職に向けて通勤の訓練をしたり生活リズムを会社に出社するときと同様の過ごし方をして準備をしていきます。心身の状態として、日中外出できるようになったり、読書や勉強などを行える状態です。

【復職可能な判断の目安】

  • 規則正しい生活が送れる
  • 勉強、読書ができる
  • 外出ができる
  • 友人と会って会話ができる
  • 食欲が湧く、料理ができる
  • 掃除ができる
  • 人に会いたいと感じる

上記の内容で当てはまらないものが複数あればまだ、症状の回復を優先したほうがいいです。
また、この期間に復職の判断だけでなく、転職やフリーランスなど自分の進路についても一度考えてみましょう。

【準備期間おすすめ過ごし方】

  • 職場に通っていたときと同じ生活リズムを取る
  • 一人ではストレスがかかりにくいため、できるだけ友人や知人とかかわる
  • リワークプログラムを活用する
  • 会社に戻って役立ちそうなスキルを勉強する
  • 通勤に耐えられるか試す(重要です!)

【リワークについて】
この期間ではリワークなど復職支援サービスを使うと、効率的に復職の準備を進めることができます。リワークなどのサービスは基本お金の負担が少なかったり症状によっては全額免除の自治体もあります。
一度最寄りにリワーク施設があるか確認してみましょう。

STEP④【手続き期間】復職の手続き

体調が回復し、復職の準備が終わった期間です。
復職の手続きは会社の担当の方(人事が行う)と話し合って行います。

【復職手続きの流れ】

  • 「生活記録表」「復職願」「主治医の復職可の診断書」を準備する
    (※会社によってはいらない先の二つはいらない場合があります)
  • 上記三つの書類を人事に提出する
  • 産業医と復職面談を行う
  • 産業医に復職の可否を判断してもらう

生活記録表:休職中どのように生活していたか、休職者自身が記載する
(外出、食事の記録など二週間程度つけることが多いです)

復職願:復職を希望する場合に本人が会社へ提出する書類
(「復職希望日」「復職希望の意思」「復職可能となった事情」を記載します)

主治医の復職可の診断書:復職可能な状態と記載された診断書を発行してもらう
休職を開始した際と同様、復職する場合も医師の診断書が必要です。

STEP⑤【復職期間】会社に行く

休職が終わり、職場に復帰できている状態です。
しかし、最初の1、2カ月間は症状の状態に注意が必要です。
職場に復帰できても、その後再発して再度休職を取得する例は多くあります。

もし会社に復職のための以下の制度があれば積極的に活用しましょう。

復職支援の制度(会社にあるか確認)

  • 就労移行支援(残業時間を抑えられる、業務の調整の配慮など)
  • 短時間勤務制度

基礎知識:休職とは?(法的規定がない)

休職:従業員が怪我や病気の療養などを理由に業務を中断することです。

【基本的なポイント】

  • 休職の制度は法的に義務付けられていない
  • 雇用期間を維持したまま
  • 一定期間業務を休む
  • 私傷病休職制度などとも呼ばれている

【会社によって異なる】

  • 休職を最長でどれだけ取れるか期間が決まっている
  • 基本無給(出してくれる会社もある)
  • 1カ月単位で休職を取得することが多い

休職の制度は法的に整備されていないため、会社によって制度がまちまちです。
上記の会社によって異なる点について、会社の規則を確認しましょう。
また、休職期間で無給の場合は国の制度である、「傷病手当金」が受け取れます。
【↓参考までに】

基礎知識:復職とは?(法的規定がない)

復職:休職が明けて業務に戻ること

【基本的なポイント】

  • 休職から復帰し業務に戻る
  • 病気、怪我、妊娠出産などが当たる

【会社によって異なる】

  • 就労移行支援
  • 短時間勤務制度

復職者が業務にスムーズに戻れるよう会社が規則を設けている場合があります。
復帰後、症状が安定していない場合は短時間勤務制度など活用しましょう。
ただし、復職の制度について法的に義務付けられていないため、復職の支援してくれる制度がない場合があります。

まとめ

「休職→復職までの流れと過ごし方」について解説させていただきました。
休職をしてから一カ月、二カ月と経っていくと早く復職しなければと焦ってしまうかもしれません。しかし、症状が安定しないうちに復職してしまうと症状を悪化させてしまう可能性があります。

くれぐれも”体調最優先”で休職中の過ごし方や復職の判断をしていただければと思います。
本日は読んでいただきありがとうございました。

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